2030年SDGs達成の元で食べるカップ麺

2022年08月24日

 企業から与えられた課題に挑む「ビジネス?プロジェクト」の授業では、昨年に引き続き、日清食品ホールディングスからの「2030年に日清食品が作るべきインスタントラーメンとは?」に取り組みました。

 学生たちはまず、日清食品ホールディングスの花本和弦さん(広報部部長兼サスティナビリティ推進室室長)より日清食品グループ創業者の思いや、同社の社員が大切にしている「クリエイティブ」「ユニーク」「ハッピー」「グローバル」な考え方についてレクチャーを受けました。次いで経営に関する知識やビジネススキルについて学びながら、SDGs17項目の達成期限とされている「2030年」に向けた、夢のあるインスタントラーメンを考案すべく検証?分析を重ねました。

 7月8日(金)の最終プレゼンには花本さんと、市川裕也さん(広報部サスティナビリティ推進室係長)をお迎えし、以下のような企画提案がなされました。

?GROUP A? 脱パーム油で栄養価も向上、ベジ麺カップラーメン
環境?健康?人権問題等を内包する「パーム油」を取り上げ、脱パーム油の必要性をロジカルに論じました。既存の対策案①認証パーム油、?代替パーム油の使用を検証?評価しつつ、新たに③ノンフライのベジタブル麺を提案。栄養価向上だけでなく、食べ応えや野菜出汁によるスープのコク増しについても、実食を踏まえてアピールしました。

?GROUP B? 外来種「ブルーギル」+インスタントラーメン!?
「外来種フレーバー」のカップラーメンを発案。外来種には調理して食べることができるものもあるとは言え、外来種使用を大きく謳った食品は見かけません。インパクトの大きさによる宣伝効果と、食品業界とはかけ離れて見える外来種問題(生物多様性の保護)にあえて日清食品が取り組むという企業イメージ向上を提言しました。

?GROUP C? 手軽にオリジナル、MYカップラーメン自動販売機
ハラルやヴィーガンなど、食のこだわりが多様化する今日。在日?訪日外国人の増加にも注目し、どこまでも自分好みにカスタマイズできるカップラーメン自販機を考案。消費者に楽しさを提供するだけでなく、フードロスの削減、さらに日清食品の理念「食は人々の生命の根源」「食が足りて初めて世の中が平和に」の実現も目指せるとしました。

?GROUP D? インスタントラーメン型サプリで、美味しく健康に
多くの栄養素をバランスよく含んだ既存商品とは異なり、例えば視力回復にいいとされる「ルテイン」など、一つの栄養素に特化したインスタントラーメン、その名も「サプリ麺(メン)ト」。ユニークなネーミングとともに、自立性のある袋や可食性フィルムの活用によりプラスチック削減を可能にする「2030年の最強ラーメン」を提案しました。

 花本さんと市川さんからは「どのグループも夢があり、将来を考えた商品でワクワクした。オリジナリティのあるアイデアは我々の刺激にもなる。社会に出てからも今日のことを忘れず、未来を考え、思い切ったプレゼンテーションを心がけてほしい」とコメントいただき、グローバル企業の第一線に立つ方からの評価を得られたことは学生たちの自信につながりました。

 「権限なきリーダーシップ」など、これからのグローバル社会で活躍する素地を涵養することを目標とする「ビジネス?プロジェクト」の授業では、多様な背景や価値観を持った学生同士が切磋琢磨して学んでいます。

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